犯罪。悲惨な事件。
それらは、他人事だと思っていた。それは、被害を受ける側に留まらず、
さすがに、自分もそんな馬鹿なことはしない、と。
でも、今は、身に染みて思う。
やりかねない。その因子が自分にはある、と。
『さるべき業縁のをもよおさば、いかなる振舞いもすべし』(歎異抄)
悪縁は怖い、とつくづく思う。
それが来たら、どんなに生きたくても、
死なねばならぬ。
どんなに普段は忌避していることでも、生き残るために
平気でやる。他の命を排除し、自分だけ生き残る。
そんなことをやりかねない危うさを持っているというか、
危うさそのものが『自分』だと思う。
だから、身を慎んで、悪縁から、できるだけ遠ざかるように、
生きたいなと思う。