徹底した差別性。
他を低くとらえ、自己を尊ぶ。
自分は悪くない。あいつが悪い。あいつは愚かだ。
根本的に自是他非の心を抱えている。
そいつが他人を自分の心で理解している、理解できると思っている。
全く他人の心がわからない。痛みや悲しみを共有、共感できない。
仏様と対比した時、本当に浅ましい愚かさそのものの自分。
でも、それを知っていて、あえて信じ切っている阿弥陀如来。
誰もわからない悲しみや孤独、寂しさ、むなしさを、
本当に理解してくれるのは阿弥陀さんしかいない。
結局、自分の世界には、自分たった一人しか存在しないのだから。
本願に誓われた十方衆生は、あなたひとりのことです。
わたしひとりのことなのです。
追記)15/12/09 不思議なことだが、本当にいちにん、いちにんのための
阿弥陀さんがまします。その「いちにん」のためだけに、仏の境界を
捨てて、菩薩になり、再び仏になってくださった、それが阿弥陀さん
と味わっています。
弥陀五劫思惟の願をよくよく案ずれば、
ひとえに親鸞いちにんがためなりけり。
さればそくばくの業をもちける身にてありけるを
助けんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ。