幸せの青い鳥を探して、ずっと彷徨って来た。
探しても探しても見つからない。
ずっと、ずっと。持つ者をうらやみ、あのようになりたい。
あのようにならなければ。
なりたくてもなれず、欲しくても手に入らず。
そういうむなしい歩みに耐えられず、心が軋んだ。
すると、一つの声が聞こえた。
『待っていた』
あぁ、答えはいつも、すぐそばにあったのだ。
ずっと目の前にあったのだ。
自分という存在全体を支え、許し、育み、いだく、大きな力、
本当の願い。
この声のことを南無阿弥陀仏と申す、と体解する。
本願と共に。南無阿弥陀仏