静けさを希求している気がする。
物事が終わり、尽き果てる静けさ。
始まる前の静けさ。
静かだが、脈打つ静けさ。風雪に耐え、
一途に春を待つ桜の木のような。
なんとも言えないが、
やはり寂静寂滅という言葉が相応しい。
寂静寂滅は逃げることではなく、むしろ
立ち向かうというか、大地に足をつけて
正面から受け取るようなそういう激しさ、
逞しさも含んでいるように思う。
静かであるが、しなやかであり、品格を
伴っており、美しく、瑞々しい。
あたたかく、柔らかく、朗らかである。
うまく言葉にならないのだが、本当に
求めているのは静けさだと思うのである。
念佛は寂静の響き、
寂静から届いている大悲の言葉である。
南無阿弥陀佛