十牛図という譬えがある。
見性を通り、一周回って元に戻る。
元に戻ったが、実は全然中身が違う。
そして、最後は市井の人として、人々と
交わり、酒を呑み、談笑し、伴に涙を流し、
死んでいく。
こういう格好つけない普通の姿に心惹かれる。
なぜなら、全く無理がないからだ。飾りがない。
比べ合い、こういうことは疲れるのだ。
離れることはできなくても、これは虚妄に
すぎないことは、微かに分かっている。
もういいのだ。本当に。もういい。
力を入れず、自然体で研修に望みたい。
しっかり地に足をつけて、ともに苦しむ。
これが大乗であろうと感じるのである。
離れてはいけない。悲しみと苦しみを
忘れてしまうから。しっかり沈み込む。
これを忘れないようにしたい。
次の更新は来週の予定です。ではまた。
南無阿弥陀佛