十方衆生とは、みなご縁のある者ということだと思う。
われらは、弥陀に助けられるべき存在であり、業が違うので、
姿形性格、性別さまざまな違いはあるけれども、
生まれてしまった者、必ず死に帰さねばならない者という点において、
全く同質のともがらである。世々生々の父母兄弟のお言葉がまことであろう。
つまり、上下左右、貴賎、男女、富貧、一切は夢の如し。
それらは、本質ではない。全くのうわべである。
決して、本質を見失ってはならない。
『原点は出所でもあり、また帰るべき場所でもある』
ご縁のある先生のお言葉を思い出した。
我らはうわべで損やら得やら、良いやら悪いやらといって遊んでいる。
本当は何ひとつ知らないし、分からない。
如来の仰せに従うべきいのちを、みな生きている。
如来の仰せはただひとつ『わが名を称えよ、必ずわが浄土へ往生させる』
どうかすべてのともがらがともに念佛を申してほしい。
南無阿弥陀佛