海には波がある。
海はとどまらない。流れ続ける。
苦しみは絶えない。自分の浅ましさも止まない。
しかし、本願は大悲の海であり、智慧が満ちている。
智慧の波によって、わが身と煩悩を遠くにさらっていく。
みえなくなる。すぐに忘れる。執着しない。どうでもよい。用事がない。
すべての衆生が往生を遂げるまでやむことのない大悲の御言よ。
自分がいかに反省しようと、所詮凡夫の妄想である。
それを如何に見ようとも、自分の分かる程度のものに過ぎない。
それはいらない。如来が何を仰っているかだけを聞く。
それを聴聞という。
南無阿弥陀佛