曠劫多生のあいだにも
出離の強縁しらざりき
本師源空いまさずは
このたびむなしくすぎなまし
(東聖典四九八頁)
師がましますことは、本当に有り難いこと
だと思う。
師とは、仏法を体現されている方、
即ち道を求め続けておられ、それを姿を
通して、実践して下さっている方を指す。
教義にとどまらず、その教義を現実に
顕在化して下さり、その姿が、
聞法から離れている今も時々思い出され、
念佛せしめて下さる。
師がまします人は、恐らく謙虚に
ならざるを得ない。尊敬とある意味での
厳格さが驕り高ぶりを折伏して下さる。
師がましますと、原点に立ち返らせて
下さる。われらは助からぬ存在たるぞ、と。
故に共に本願他力に助けられて往生するぞ、
念佛するよりほかにないじゃないか、と。
またお顔を拝見し、聴聞させて頂ける
時を待っている。