たまたま寄った銭湯のご主人の言葉。
オレは剣道五段やけど、兄ちゃん、剣の道で何がもっとも
強いか分かるか?
いいえ、それはなんですかと答えると、
それはな、愛やねん。でも、何の愛かわからんねん。何でかわからんねん。
人を愛するということでしょうかと答えると、
そうかもしれんなぁ、兄ちゃんおおきに。70になってもわからんこと
ばかりでのぅ。
いのちを愛する、ひとを信じる。たとえ分かり合えなくても。
おっちゃん、なんでいきなりこんなこというたんかな。
自分が如来に信じ切られているからこそ、汝を決して捨てない、
捨てれないのであると仰るからこそ。
だからこそ自分もひとを信じたいと思うのである。
あるかないかではなくて、なければ今ここにおる自分が生きられない。
どうしてもなければならないのが浄土である(藤谷秀道先生)