因縁和合。つくべき縁、離れる縁。
出会いがあり、別れがある。どんなに努力をしても越えられない
一線がある。それは、そういう状況に陥るのではなくて、
元々そういう状況に在る、状況を具足していることを逃避し、
あるいは遠ざけることで自分を保ってきた。
生老病死。縁起。無常。孤独。むなしさ。不安。我執。法執。
修惑。無知。
これらは自分の存在を超えている事象であり、人間の努力や
創意工夫で決して、乗り越えることができないものである。
これらは、自分の存在あるいは自分の宝としているものの正体を
暴き出す。小判だと思っていたものが、実は木の葉だったように。
それを見たくない。それをどうしても避けたかった。けれど、
わが力及ばず。このことを自力無効と申す。
根本的に次元、あるいは質が違う。それが分からない。
なぜか。自分を信頼しているから。自分とはわが身わが心のことである。
克己。克服。まじめなように見えるが、実は愚かである。
人間を迷いの存在と見ていない。六道とは迷いの境遇である。
その世界、そこに居る自分は迷いの存在である。
如実知見。諦観。これが智慧である。
もうどうにもなりません、助けてください、
と頭が下がったとき、初めて如来の声が心の底に響く。
頭を下げるではなくて、頭は下がるものである。
本願とともに。南無阿弥陀佛
たまたま去年の同日の記事に追記しました。もしよければどうぞ。